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ごあいさつ
当協会の第一目標は、青森のりんごの木を伐採から守ることです。
木を切らないようにするにはどうしたらよいか、これが当協会の課題です。
アダムとイブの「禁断の木の実」や
「一日一個のりんごは医者を遠ざける」という諺に代表されるように
りんごは古くから人々に愛されてきた果物です。
130年余りの歴史で世界最高の技術を有するに至った
青森県津軽地方であるのに、再生産価格以下での出荷しかできず、
りんごを作って売れば赤字となる悪循環に陥っています。
それに加えて、後継者不在、高齢化です。
栽培中止、りんごの樹の伐採、廃園が止りません。
りんごの一生は、人間の人生によく似ています。
15歳くらいまでになるりんごの実はほんのわずかです。
20歳で一人前になり、30,40歳で堂々たる大樹になり、200キロ、300キロの実をつける樹も珍しくありません。
100歳を超える頃には手間暇かかるようになる割には、りんごの実は少なくなり、
120歳ほどで朽ちてゆきます。
100年以上の寿命を持ち、毎年毎年大雪に耐えてきた頑丈な津軽のりんごの樹たちにとって、
栽培中止、伐採という断絶は、あまりに過酷です。
一つの文化の終焉といえます。
放棄地に再び世界最高峰のりんごを栽培するのはほぼ不可能です。
誰かが新しくりんごの樹を植えたとしても、その樹が立派に育つまでに20年という長い年月がかかるからです。
津軽のりんご栽培は農家の手によって伝承されてきたまるで壊れ物のような文化です。
二重のリスク
小規模家族経営生産者は、「作って売る」というシステムの中では、
大規模スーパー・流通業者主導による販売リスクと自然災害リスクという二重のリスクから逃れられないでいます。
消費者は利便性を求め、利便性の向上とともに大規模スーパー・流通業者の立場が強く、
生産者は弱くなります。
その結果、小規模家族経営生産者によって作られている安心・見事・美味の農産物が食べられなくなり、
ひいては消費者も損をしているという悪循環にあるのです。
農地法改正の流れに消費者こそ参加すべきである
今年12月から、改正農地法が施行されます。
戦後の農地改革以来貫かれてきた「農地はそれを耕作する人が所有すべし」という「耕作者主義」に地殻変動が起きています。
法律的には農民以外の通常の会社が農地を賃借りできるようになるのです。
これは、言葉を換えてみれば大資本による農業進出です。
新しい農地法では、農業が商業の一種となります。
農家と企業の区別は曖昧となり、農民と会社員の区別がはっきりしなくなります。
実は、すでに大資本と農家の摩擦は生じています。貧窮している農家に対する資金力の構図です。
しかし、美味しくて、安心な農作物を継続的に作るという大原則が、
利潤追求型の大資本の投入によって実現できるかどうか、重大な疑問があります。
結局困るのは消費者だという結果に終わるのではないかという疑問です。
食べる人がもつ
当協会は、農地法の大改正の機会を捉え、
りんごを食べる消費者が積極的に自らの農地をもつという
仕組み作りを考えました。
消費者は会費を支払い協会の管理する協会園地の耕作と管理を農家に委託し、
収穫と収益を共有する仕組みです。
今まさに切られようとしているりんご園地を協会で守ることができるならば
農地法改正のもっとも優れた活用方法といえるでしょう。
当協会はこの仕組みによって、消費者と農民の中間に立ち、
持つ人、作る人、食べる人を区別し分離するという現代社会の理不尽を克服しようとするものです。
日本を見渡せば、土地は広大であり、水は豊富、日の光は降り注ぎ、風は適度に流れている。
世界を見渡しても類を見ないほど自然環境は豊かです。
食べる人と作る人が手をあわせ
りんご農家はこの現代社会の理不尽の代表例です。
りんごの樹とりんご園を守っていけば、美味、見事、安心の最高峰のりんごを楽しんでいくことが できるのです。
まずは現地を訪れて
日本にある高い食文化を守る共同運動の第一歩を踏み出しましょう。
協会員のために農作物を生産する技術・意欲のある
小規模家族経営生産者の方々の果樹園は、岩木山麓に広がっています。
すばらしい場所です。一度訪れてみてください。
協会を通じ新しい交流が生まれ、輝かしい発見となるでしょう。
一般社団法人 青森りんごグリーントラスト協会
理事長 弁護士 後藤孝典
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